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「いつ(五つ)の世(四つ)までも、
末永く…。」
という想いが込められた織物
『八重山みんさー織』

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「八重山ミンサー」は、素材が木綿・組織が平織り、生産地が沖縄県石垣市と竹富町とする織物です。元々は、藍一色の「ミンサーフ(ウ)」という帯であり、女性がこれを愛する男性に贈ったものでした。近年まで竹富島にこの帯としてあったものが、今日の「八重山ミンサー」の原型です。

みんさー織の最大の特徴である五つと四つの絣模様には「いつ(五つ)の世(四つ)までも、末永く…。」という想いが込められています。また帯の両脇にはムカデの足に似た模様が施されており、通い婚の時代が反映されており「足しげくお出でください。」という意が表現されていると言います。

みんさーの語源については「綿狭」という説と、「綿紗」という説がありますが、いまだ不明です。紗とは綿花や麻等を用いて紡いで作った細糸を言います。

今回の限定モデルとなる八重山みんさー織は、昭和46年創業の株式会社あざみ屋で織り上げて頂いています。 機織りはベテランの織子さんで、1日織り続けて一人掛け用で約2枚、二人掛け用で約1枚しか織り上げることができません。また今回の織物のデザインは、絣(五と四の模様)が大きく、絣がずれない様に絣合わせをしながら織って行く為、その分慎重な作業になるということでした。

合わせるベースの張地は、様々な生地からナガオカさんにセレクトしてもらい、沖縄の青い海と青い空をイメージさせる配色として、マハラム社のモードトワレ色を採用しました。(ボタンは白色となります。)マハラムは、1902年に米国・ニューヨーク州で創業した、北米を代表する世界的なテキスタイルブランドです。 張地に採用したモードは、再生ポリエステル繊維を80%使用したエコフレンドリーな張地です。またポリエステル繊維でありながらも、肌触りは柔らかさと温かさのあるウールのような触感が特徴となっています。

写真は出来上がった織をチェックしている様子。一点一点手織りであるにも関わらず、とてもサイズ精度のある織となっていました。

色の組み合わせを関係者で改めて確認します。八重山みんさー織とモードトワレ色、双方の色がよく合い、さわやかな印象となっています。

八重山みんさーを張地に縫い付ける際、背面の端を折り返しできるように縫い込んでいます。

通常のKチェア背面の鋲は、専用治具の赤いライン(写真左)に位置に合わせ均等に取り付けていきますが、今回は織の柄に合わせて鋲を取り付けました(写真右)。これにより、通常は12個なのに対して、八重山みんさー織のKチェアは1つ多い、13個の鋲が施されています。

伝統的工芸品を施した初となるKチェアが完成しました。

「いつのよまでも」という想いを託した特別なKチェアを、ぜひこの機会にお楽しみいただけたらと思います。