ロビーチェアのこと
ソファの代名詞
Kチェアが誕生してから6年後の1968年、より良い座り心地、重厚感を追求して総張り椅子であるロビーチェアが開発されました。60年代、欧米式の生活習慣に憧れ、洋家具が生まれだした頃、ターゲットを絞った商品開発やマーケティングという概念はまだ、日本にはありませんでした。椅子といえば「座る」という機能を純粋に考え、万人受けするフォルムである必要があったのです。そうして、この普遍性の代名詞ともいえるロビーチェアが誕生しました。80年代からはKチェアと同様に業務用として公官庁や病院などの法人需要が主になっていきました。普遍的な構造とデザイン、そしてパーツごとの交換や修理が可能なロビーチェアは、時代に応じた座り心地の改良を何度も行いながら、現在まで、一度も廃番になることなく作り続けられています。
ゆったりとした座り心地
ロビーチェアはKチェア同様、本体の木枠にSバネと呼ばれる山形に反った反発性と耐久性の高いバネを張っていますが、その上に自動車のシートにも使われるほど耐久性に優れた厚いモールドウレタンの置きクッションをセットするというダブルクッション構造になっています。これにより底付き感やバネ当たり感のない、しっかりとした中にもソフトな座り心地を実現しています。また、シートにヘタリが出てきたら、クッションだけを交換することで簡単にメンテナンスが可能です。
専用クッション
ロビーチェアのために特別に開発されたのがロビークッションです。反発力の高い高密度ウレタンと、ソフトな感触のフェザーの2層構造。一般的なフェザークッションだと背中全体を支えるサイズの場合は沈み込んでしまい、ポリエステル綿のクッションは反発力があり過ぎて安定しません。市販のクッションでは実現できない快適性を実現しました。ロビーチェアの座り心地を自分の体に合わせて、さらに高めることができる専用クッションです。 ハーフクッションは体格の大きい方にお勧め。腰部だけをサポートすることでリラックス感を高めます。特殊な捲縮(けんしゅく)加工の綿を使用し、いつまでも弾力性を保ちます。