齊藤直子 広告制作会社勤務(東京都在住)
齊藤輝彦 「アヒルストア」オーナー (東京都在住)

新しさを感じさせない空間
美味しいもの好きに評判のワインバー「アヒルストア」を営む齊藤輝彦さんと、広告デザインを手がける直子さん夫妻は、2016年に家を新築。ソファのあるリビングダイニングは、二人のくつろぎの場として、友だちが集う団欒の場として暮らしの中心にある。
齊藤直子 広告制作会社勤務(東京都在住)
齊藤輝彦 「アヒルストア」オーナー (東京都在住)
美味しいもの好きに評判のワインバー「アヒルストア」を営む齊藤輝彦さんと、広告デザインを手がける直子さん夫妻は、2016年に家を新築。ソファのあるリビングダイニングは、二人のくつろぎの場として、友だちが集う団欒の場として暮らしの中心にある。
結婚当初、二人が住んでいたのは直子さんの祖母の家だった築50年の木造一軒家。改築して住み続けたかったが、耐震上の理由で2016年に建て替えた。「古いものが好き」という二人が目指したのは新築らしくない、前からそこにあったかのような空間だ。
「生活感のない、箱みたいな空間を作りたかった」と輝彦さんが語るように、キッチンは業務用仕様、本棚も金具に棚板をのせただけとシンプル。そして、輝彦さんが一人暮らしのときに買ったソファ。それまでは開店資金を貯めるため、最安値レベルの部屋に住んできた輝彦さんが、お店を持ち、洒落たマンションに引っ越したのを機に探したものだ。モノを次々買うタイプではないから、一生使えるものがいい。布張りは汚れそうだし、革張りはゴージャスすぎる。いろいろ見るなか、目に留まったのがスタンダードブラックの「スリーピングソファ」だった。「ギラギラしすぎず、昔友達の家の応接間にあったような佇まいが気に入りました」。
「作家性や主張の強いものが好きじゃない」という輝彦さん。その場になじむインテリアを選んできたからこそ、一人から二人へと暮らしが変化しても、そこには変わらぬ居心地のよさがある。