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COLUMN

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PEOPLE

人のはなし
メンテナンス課の小嶋健誠さんの案内で、修理工場の中へ。ここでは中部地区から集まってきた家具を毎月400台前後も修理しているそう。
さっそく底張りを外す作業に。メンテナンス歴16年の諏訪啓郎さんの手によって、底張りを留めているタッカーが次々取り外されていく。
底張りを外し、中のウレタンとバネを取り出して新品(左)と比較。バネの張りの違い、汗や汚れで劣化したウレタンの黄ばみっぷりに驚き。
ここからはメンテナンス歴25年といういちばんのベテラン、竹折幸男さん登場。修理ではバネの取りつけも手作業。かなり力が要りそう。
ウレタンの傷みとバネの音を防ぐためにフェルトをのせてから、木枠ぴったりにウレタンを接着。ウレタン全体に接着剤を吹き付ける。
縁の向きを揃えながら、張り地を丁寧に被せる。細かい作業の積み重ねが、カリモク60のカチッとした感じをつくり出しているんだと納得。
生地を何度も伸ばして、やっとタッカーで留められるだけの余裕が。逃げ寸法がないぶん、張るのは大変だけどピシッと仕上がるそう。
くるみボタンの取りつけ。ボタンが緩いと引っかかって切れやすくなるので慎重に。ボタン通しにボタンの紐を通し、狙いを定めてブスッ。
ボタンの裏留め。ボタンが抜けないよう、昔から布を当てて紐で結ぶとのこと。お店の椅子から垂れ下がっていたのはこの紐だったんだ……。
同じように背も張ってボタンをつけ、底張りをしたら完成。右が修理前、左が修理後。色や座面の丸みの違いは一目瞭然。座ると軽やか!
古川真琴Makoto Furukawa

有限会社ブリコラージュ代表取締役。愛知県生まれ。インテリア専門学校卒業後、インテリア関連の仕事を経て、東京で「ブリコルール 一級建築士事務所」の設立に参画。2005年、名古屋支社として同社を設立、珈琲ぶりこを開く。現在ばーぐ屋ぶりこも展開。

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Text:
Yuko Shibukawa
Photo:
Shintaro Yamanaka